岡山市長選挙の結果は、現職の大森さんが当選した。しかも、開票が始まる前にすでに当確がでるほどの大差がついたようだ。しかし、投票率は28.35%で過去最低だった。つまり、70%以上の人は投票に行ってないってことですよね。この選挙結果を有効とする根拠がどこにあるのだろう??
私の意見では、まず、選挙の有効・無効を判断する基準を設けるべきだということです。本来ならば、有権者の過半数の支持を獲得して初めて市長となれるというくらい厳しい基準があるべきだと思うんですね。何日か前のブログに書きましたけど、多くの市民にとって市長選挙をやっているという盛り上がりがないまま投票日が来てしまったって感じですよね。
その原因は次のようなことが考えられるのではないでしょうか。
1.告示から投票日までの選挙期間が短すぎる
昔は、長かったですよね。それが政権与党の都合で短くなったと理解しています。岡山市は政令市なので選挙期間が2週間ありますが、町議会議員なんか5日間ですよ。これで、候補者の公約を選挙区民に訴え、理解してもらって、投票行動につなげるなんて無理でしょう。
2.選挙運動が非常に制限的であること
戸別訪問が禁止されているので、ビラを配るか、宣伝カーを走らせて名前を連呼するくらいしたやれることがないわけですよ。最近、インターネットを使えるようになったけど、それにしても選挙運動が制限的すぎると思います。
3.マスコミの責任
選挙にあたって、マスコミが何をどう報道するかということがもしかした一番大きな影響を与えるのかもしれません。小泉純一郎さんが「郵政民営化に反対か、賛成か!」と二者択一的な選挙をやって以来、マスコミ報道が択一的になったきがするんだけどどうなんでしょう。国民一人ひとりが抱えている要求や困難はみんな違うのに、マスコミがある問題だけを取り出してそれに対して賛成か反対かで投票させようとしているように見えるんですよね。自分の要求が取り上げられなければ選挙に興味を失っても仕方ないというものです。これには、一番最初に書いた選挙期間が短い問題もかかわっていて、時間がないからそう多くの政策課題は取り上げられないという事情があるのかもしれません。だから、選挙期間はもっと長くするべきなんですね。そうしておいて、国民・市民の要求を丁寧に取り上げて、どの政党が、どの候補者が、そういう国民要求にこたえようとしているのかをしっかり報道してもらうことが大事なんだと思うんですね。
4.教育の問題
学校教育で憲法をしっかり教えていない問題が根っこにあるように思います。憲法で認められている権利の内容をしっかり学んで、権利侵害に対しては、純粋に憲法の立場で司法が判断し、法によって国民一人ひとりが守られる。そういう経験を積み重ねて権利を手にするということが希薄なため、日本人の権利意識が薄弱なものになっていると思うんです。政治家を選ぶこと(選挙権)も私たちの重要な権利の一つなんです。ということで、あらためて憲法教育を強化することが必要だと私は思っています。
マスコミはマスコミで、教育現場は教育現場で、町内会や職場や市役所や、いろんな立場で選挙の結果を総括し、どこに問題があったのか真剣に検討していかないと、本当の意味で岡山市民を代表する市長を誕生させるなんてことはできないんじゃないかなぁ。
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