介護職員実務者研修も残りあとわずか、スクーリングをあと4回残すのみとなった。来週が介護技術の評価、その次の週が筆記試験、その後、吸引の実技評価、経管栄養の実技評価と続く。
介護福祉士になる道は、養成所を卒業して国家試験を受けるルートと、実務経験と研修を受講し国家試験の受験資格を得る道がある。実務経験3年以上と実務者研修の受講をクリアすれば、僕も介護福祉士の国家試験を受けることができるというわけだ。
高齢化が進み、人気職業かと思えばさにあらず、同期で講習を受講しているメンバーは僕も含めて7名しかいない。介護保険制度ができた直後は介護職員を目指す人たちがそれなりにいたのだけれど、高齢化を見越してこれから需要が増える介護を仕事にしようという考えが甘いことを思い知らされることになった。
仕事は厳しくもやり甲斐がある。しかし、その報酬があまりにも低い。介護事業所の経営実態調査というのを厚労省がやっているが、それを見ると全国の介護労働者の平均賃金は22万円ほどにしかならない。平均年齢は50歳に近いわけだから22万円という給与がどれだけ低いかわかるだろう。産業別ではサービス業の給与水準が最も低いレベルで、サービス業の男性で27万円程度、女性で22万円程度といわれている。例えば百貨店以外の販売店員などがその代表かもしれないが、平均年齢38歳というから同じ22万円でも平均年齢が10歳ほど違うことを考慮に入れると介護職員の給与水準の低さが際立つというものだ。さらに、介護職員の場合、男性も含む全体の平均だから、女性だけを取り出すともっと低い水準であることが想像できる。
1年ほど前、国会で安倍さんが「12,000円引き上げる」と発言し、「介護職員処遇改善加算」という仕組みの改善が行われたが、同時に介護報酬の引き下げもやったから、結局、12,000円どころか、ほぼ横ばいに近いというのが実態ではないだろうか。
本当に、高齢化社会に対応するならば、それを支える介護職員の養成と、労働条件の改善は必須の課題ではないか。僕はそう思っているのだ。
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