横綱審議委員会が話題になってますね。委員のメンバーが顔を揃えているところがテレビにも映し出されました。これみておかしいなと思ったのは私だけでしょうかね。
最初の違和感は、男性の後期高齢者にしかみえないような顔々が並んでいることです。相撲界の変革がこのメンバーでできるのか?という率直な疑問がわいたわけです。この面々が伝統や古い精神性に基づき今の相撲界を作ってきたわけですよ。だから体質改善云々、再発防止云々、といいながら残念ながら変えることができなかったということではないでしょうか。自分たちの責任を振り返ることのできない横審の限界ではないかと思います。
二つ目の違和感は、横審の委員の皆さんは、相撲界の外の人だと云うことです。もちろん、一般社会の常識から判断することが求められることもあり、外部の人が参加することは必要ですが、その世界の価値観を身をもって経験した人が横審の委員にいてもいいと思うんです。もちろん、理事長等協会役員が参加しているのでしょうが、役員以外から、あるいは現役力士の代表が参加するような仕組みも必要ではないでしょうか。何だか外のご意見番の意見を「ご意見ごもっとも。」と聞く場所にしかなってないんじゃないかと思うんです。
三つ目の違和感は、横審が男ばかりだということです。相撲界そのものが男社会なので、女性が入りにくい面があるのかもしれませんが、女性の眼という物が必要なのではないかと思います。伝統的な価値観以外の判断基準が持ち込まれないと、相撲界の変革は果たせないのではないかと思います。
横審の後、北村正任委員長が会見しましたが、一つは白鳳関の万歳に違和感の表明がありました。万歳は、いつまでも生き栄えることを意味します。それを祝うために皆で万歳三唱をするわけです。白鳳関のインタビューの前後の脈絡をちゃんと聞いていれば、不祥事が表面化し苦しい状況にある相撲界が、この先いつまでも栄えていって欲しいという未来への決意がこめられていることは明らかでした。しかし、北村さんは、白鳳関の行動を不祥事が起きて大変な状況の中で万歳することに違和感を感じたと批判しました。横審の権威を振りかざすのではなく、白鳳関の行動の意味をちゃんとわかって発言して欲しいと思った次第です。
そして、貴乃花親方の行動については、理事でありながら協会の動きを壊すような動きだとして批判しました。この件については、私も同感です。相撲協会の執行部の1人として、協会の方針に基づいて行動するべきでしょう。貴乃花親方の行動については私も疑問に感じておりました。一つは、事件が起こったことを把握しておきながら、すぐに届け出ずに数日経過した後だったこと、そして、診断書が二通りあり、貴乃花親方が重症だと主張しているが、診断書を書いた医師は休場するほど重傷ではないといっていることの食い違いです。さらに、貴の岩関本人の事情聴取を認めないことが一番大きな疑問です。本人に語らせれば事実関係がはっきりするんじゃないですかね。それを親方が認めないので事実関係が曖昧なまま様々な意見が飛び交っている状況は、誰にとっても不利益になるのではないかと思います。何よりも、貴乃花親方では巡業に出れないとか、理事を降りるべきだとかいう批判が出てきて、結局、ご本人の相撲界を改革しようという思いと逆行することになるんじゃないかと思うんですが、その辺り貴乃花親方自身に語って欲しいと思います。
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