2017年11月27日月曜日

白鳳の優勝インタビュー

 大相撲九州場所は、白鳳関の優勝で幕を下ろしました。しかし、日馬富士関の暴力沙汰に及んだ事件の真相究明はこれから幕を開ける事態です。それを象徴するように、白鳳関が優勝インタビューで語ったことが物議をよんでいます。

 白鳳関は、「この場を借りて場所中に水を差すようなことがあり、全国の相撲ファンに対し力士代表としてお詫び申し上げたいと思います。私は15歳で来日し62キロの少年が、ここまで来るとは誰も思わなかったと思います。そして相撲の神様、この国の魂に認められたから、この40回の大台があるのではないかと思います。その土俵の横で誓います。場所後に真実を話し、膿を出し切って、日馬富士関と貴ノ岩関が再び、この土俵に上げてあげたいなと思います。」とインタビューの冒頭で異例の発言を行いました。

 暴力の場に居合わせた一人でもあり、相撲協会による真相究明、警察による捜査が進んでいる段階で不用意に言うべきではなかった・・・反対を代表する意見はこんな感じでしょうか。
 一方で、「力士を代表して、場所中足を運んで応援した人、テレビの前で観戦する相撲ファンに、直接お詫びしたのは好感が持てる。」という声もたくさん聞こえています。私は、直接、白鳳関が国民にお詫びし、「膿を出し切って日馬富士関、貴ノ岩関を土俵に上げてあげたい」と語ったことについて好感が持てました。

 相撲界で続いてきた悪しき習慣が、無くならない不祥事の原因だと思っており、不祥事をなくすためには国民に開かれた相撲界にならなければ駄目だと考えています。その意味で、横綱が九州場所を締めくくる千秋楽の優勝インタビューであえてあの発言をしたことを評価します。もちろん、その後の自身の身の振り方を含めて、色々な影響が出るであろうことは、白鳳関だってわかっていたと思います。それでも「何かを覚悟して、あの発言を行った。」と私には感じられました。白鳳関が言ったように、長い歴史の中で溜まってしまった膿を出し切って、不祥事とは無縁のクリーンな相撲界になって欲しいと思います。

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