現状どうなっているかというと「2009年に民主党が政権をとってからは、『与党2:野党8』の時間配分が慣例に」なっているんです。外国の事情を日本の国会図書館が調べて2013年に発表しているんですが、それを見ると、日本と同じく首相を国会議員から選ぶドイツでは、大きなテーマを扱う大質問では98.4%が野党の質問ですし、毎週政府が議員の質問に応える質問時間でも80.7%が野党質問、タイムリーな話題を扱う時事討論では99%以上を野党が使っています。イギリスやフランスでもドイツほどではないにしろ、野党に多くの時間が与えられています。
それは考えればわかることで、与党から内閣総理大臣が出ており、与党主導で立法府としての役割を議会が果たしているわけですから、与党に質問の必要性があるのかどうかということですよ。与党が成立させようとしている法案を、批判的に検討するのが野党の仕事なわけですから、「野党が質問して、与党が答える。」のが原則ですよ。場合によっては与党議員が発言することが必要な場面もあるのでしょうが、基本は与党のやろうとしていることついて野党が質問して、間違っている部分は修正したり、補強が必要なことがあればそれを書き加えたりということが議会でやられているわけですから、議席数に応じて質問時間を定めるなんてのはあり得ない話です。
何か基準を求めるのなら、有権者に対する絶対得票率で質問時間を割り振ったらいいんですよ。そしたらさ、自民党なんてせいぜい全有権者の17%程度の支持しか得ていないわけだから、公明党と合わせたって今の「2:8」がちょうどいいくらいなのですよ。議席数が民意を忠実に反映する選挙制度になっていない中で、議席数で質問時間を案分するなんてことは許しちゃあいかんのです。
しんぶん赤旗 11月15日付の風刺漫画 |
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