舛添東京都知事の外国旅行の高額支出が問題になっている。こういのは、規程との関係が大事なところだろうということで、ちょっと調べてみた。都条例によると、
①東京都知事の外国旅行の際の航空賃は「運賃の等級を二以上の階級に区分する航空路による旅行の場合は、最上級の運賃の範囲の実費額」とされている。
知事がファーストクラスを利用するのは条例の範囲となる。でもね、「最上級の運賃の範囲の実費」だから、ビジネスクラスを使ったって良いわけ。ファーストクラスまで許されているけど、ビジネスクラスを使うくらいの謙虚さがあっても良いわね。なんせ財源は都民の血税なんだから!
②外国旅行の宿泊料は一泊に付き次の額とされている。
指定都市 40,200円
甲地方 33,500円
乙地方 26,900円
丙地方 24,200円
食卓費(1夜につき)10,100円
ロンドンもパリも指定都市だから、宿泊料は40,200円が適用される。そこで舛添知事はスウィートルームに泊まり、一泊198,000円を使ったわけで、これは条例違反だよね。
記者会見で香港の記者に質問され、「香港のトップリーダーが二流のビジネスホテルに泊まりますか?(そんなことしたら)恥ずかしいでしょう!……無駄なものは排します。しかし、必要なことは必要です。」と答弁した。
問われているのは「無駄を排すが必要なことは必要」ということではない。条例に定められている額の5倍近い宿泊料を公費で支出されたことが問題とされているのであり、都知事自らが条例違反をしていいのかと聞かれているのだ。質問に質問で答えることも問題だし、「必要だ」と強弁して終わってしまうというやり方も、安倍首相のファッショ的なやり方に通じる物がある。国がそうだから地方もそうしていいということにはならないわけで、むしろ、国のやり方を正すべきではないか……話がそれちゃいましたね。
今朝の報道番組で、元鳥取県知事の片山さんが知事時代に、石原都知事への反発もあり1万円以下のホテルを使っていたと話されていましたが、おかしなホテルでもないしそれで十分だったという趣旨のの話をされていた。都知事になる前、舛添さんはストイックな方に見えていた。ところが都知事になっておかしくなった。初心にかえり、都民の立場に近いところで都政に当たって欲しい、国民はそういう姿勢を舛添さんにも期待したのではなかったか。
トップリーダーだから高級ホテルに泊まることが必要だというが、どこに泊まろうがトップリーダーであることに変わりはない。むしろ、高級ホテルに泊まることでしかトップリーダーであることを示すことができない軽薄さが嫌われるのだ。こんな人が首都東京のトップリーダーで良いのか…真剣に考えてみないといけませんね。
そんなことを書いている時に、東京都知事とロンドン市長の海外出張旅費を比較したブログを発見した。東京都議会議員の「おときた駿」さんがロンドン市に問い合わせ、それに対しての回答があったということで、ロンドン市の姿勢に、その公開性の高さに驚きながら読ませていただいた。それによると、ロンドン市長が昨年日本に来たときの旅費は、空路ビジネスクラスを利用し、しかも帰りはポイントを利用したとのこと。また、宿泊費は一泊35,000円、舛添さんがつけていた現地ガイドなどはつけておらず、随行員も6名で総額600万円余。舛添都知事ご一行様の5千万円超がいかに大盤振る舞いか理解できるとういもの。このロンドン市長の姿勢が普通だわね。それでも「必要なこと」と強弁するんだろうね。最近の彼は、厚顔無恥だから。
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