新総合事業
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新総合事業への移行がはじまっている。上のリンクは、しんぶん赤旗2016年2月4日の記事だけれど、各地で矛盾が吹き出している。岡山県でも倉敷市が来月から、真庭市が4月から新総合事業への移行を完了する。
岡山市は、まだだけれど、3月には総合事業の制度の内容について最終答申が出される予定。先行して総合事業に移行した自治体で起こっている問題から学ぶことは多い。
岡山市でも、例えばホームヘルプサービスの利用が「生活援助」のみの場合について、
○介護予防訪問介護は報酬上「身体介護」「生活援助」の区分が一本化されているにも関わらず、生活援助のみの利用者が85%である。
○要支援者はIADL(生活行為)が自立していない方が多い傾向にある。
○調理、洗濯等の生活援助については、専門職以外でも提供は可能であるという意見もある。
といったことから、従来の訪問介護から、緩和した基準による生活支援型サービスを新設する考えが示されている。緩和した基準の内容が問題となる。訪問介護は現在、旧ホームヘルパー資格、介護職員初任者研修終了者、介護職員実務者研修終了者、介護福祉士などの有資格者でなければサービス提供できないことになっているが、これを緩和して、岡山市が開講する研修会を受講すれば 従来の「生活援助」に変えて生活支援型サービスとして提供を可能にしようとしているというわけだ。
介護職員不足は深刻で、そういう意味でも研修会を受講する程度の時間でサービスに従事できるというのは実効性が高いように見える。しかし、その報酬を見ると現在の訪問介護の報酬の7〜8割ということになっており、今でも、仕事の割に給料が低いということで訪問介護を支える職員の確保ができずに事業所を閉鎖するところが出ている状況の中で、さらに下げられた報酬で、この事業にどれだけの事業者が参加してくるのかはなはだ疑問である。
こんな具合であるから、総合事業への移行はそう簡単にはいかないと今から心配になる岡山市の動きではある。
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