2016年2月12日金曜日

GE

GEキャピタル売却

ちょっと驚いた。世界で150万台の車両を管理する巨大リース会社・・・もちろんオートリースだけではなく、金融事業を手広くやっていたわけだけれど、その日本法人の売却が決まったという。三井住友ファイナンス&リースが売却先らしい。私の友人がGEキャピタルで働いており、彼からの電話でそのことを知った。

売却額6,100億円! すごい額だなぁ・・

動機をお聞きしたら、本業の製造業に回帰するらしい。ゼネレラル・エレクトリック(GE)といえば、1878年にかのトーマス・エジソンが創業した、アメリカを代表する大企業だ。

航空機エンジン、医療機器、産業用ソフトウェア、各種センサ、鉄道機器、発電および送電機器(火力発電用ガスタービン、モーター、原子力)、水処理機器、化学プロセス、鉱山機械、石油・ガス(油田サービス、天然ガス採掘機器、海洋掘削)、家庭用電化製品(LED照明、スマートメーター)、金融事業(法人向けファイナンス、不動産ファイナンス、各種リース、銀行、信販)など幅広い分野でビジネスを行っている。そして、どのビジネスもその産業分野でのシェアが1位か2位であることをビジネス存続の条件としているというのだから凄いものだ。数々の経済雑誌やメディアから「世界でもっとも尊敬される企業」や「最強企業」と称され文字通り世界を席巻している。

2008年8月のリーマンショックで米スタンダード&プアーズ(S&P)の債務格付けが長年維持してきた「トリプルA」から「AAプラス」に一段階引き下げられ、決算も連続8四半期減益が続くという状況が生まれ、工業・金融コングロマリッドから多角的工業企業へとシフトしようという動きが生まれたようだ。

こうした流れの中での日本GEキャピタルの売却ということになったということらしい。

私は、知り合いがGEにいるということもあり、GEの主催する研修会に何度か参加させてもらった。その時に、これは良いと思ったのが『Growth Values』だ。GEの人事評価制度は単に業績だけで評価されるわけではなく、GEが社員に求めるヴァリューを身につけていることが求められるのだ。そのヴァリューというのが次の5つ。21Cのリーダーはこの5つのバリューを備えていることが求められるというわけだ。

◆外部志向(External focus)
 ・ステークホルダーとの連携
 ・変化に敏感でトレンドを見据えている
 ・グローバル課題への知識と世界の出来事への関心
◆明確でわかりやすい思考(Clear thinker)
 ・曖昧さや不確実性を受け入れる適応力
 ・戦略と目標結ぶ効果的コミュニケーション
 ・知識・経験・ネットワーク・直感力を活かした決断
◆想像力と勇気(Imagination & courage)
 ・革新的アイデアを生み、実現する
 ・リスクをとると共に成功と失敗から学ぶ
 ・官僚主義や価値を生まない業務に反対、スピードと簡素化を促進
◆包容力(Inclusiveness)
 ・ 反対意見を歓迎、他の意見に耳を傾け謙虚である
 ・他部門と協力して業務遂行、個人や文化の違いを尊重
 ・エンゲージメントとコミットメントを促進
◆専門性(Expertise)
 ・専門領域を持ち、経験と実績に基づく信頼を得ている
 ・常に自分をレベルアップ、他者の育成に熱心
 ・テクノロジーを最大限活用

この5つのバリューは、なかなか素敵だと思う。業績も大事だが、業績よりもむしろこのヴァリューを身につけていることの方が重視されるということで、私も、こんなヴァリューを大事にするGEの社員になりたいと思ったのだった。

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