2017年12月11日月曜日

気になること

 SNS(フェイスブック、ツイッター等)の発展は目覚ましいものがありますね。スマホなどの携帯ツールの発展がそれを支えていますし、SNSの発展がスマホなどの携帯ツールを進化させるきっかけにもなっている。相乗効果でさらに発展していくのでしょうが、少々気になることがある。

 自由に意見が表明できるのは良いのだけれど、特に、匿名性の高いツイッターの書き込みにあまりに酷いものが多い。簡単に、「ボケ」「アホ」「バカ」等々の悪口を書いてしまう人が多いのが気になって仕方ない。面と向かってはおそらくいえないであろうことを、SNS上ではいとも簡単に言えてしまう。目の前に相手がいないので、かなり酷いことを書いても、せいぜいネット上で炎上することはあっても、具体的な喧嘩にはならない。口汚く罵って、言い逃げですよね。

 何でそんなことになるのか考えてみた。おそらくその背景には、現実世界で抑圧されていることが影響しているのだろうということに気が付いた。そもそも正規雇用の機会が少なく、派遣やバイトで暮らしをつなぎ年収200万円未満の労働者が4人に一人という状況でで悪戦苦闘している一般国民は、うかつに会社批判したら即雇止め、解雇という報復が待っている。労働組合組織もなく、誰も守ってくれないからね。

 安倍総理のヨイショ本を書いた山口何某は準強姦罪の逮捕を免れたが、籠池夫妻は名誉校長の存在による国有地売買劇を明らかにしてしまったために逮捕監禁されている。あるいは前川喜平さんのように「風俗通い」の印象操作の記事を書かれたり、多くの国民は籠池夫妻や前川さんと一緒で、安倍総理に逆らえば情け容赦なく嫌がらせや弾圧が待っている。

 言いたいことも言えず、貝のように押し黙っている国民が、個人を特定されないSNS上でなら言いたいことが言えることに気が付いてしまったのだ。タガが外れたように、尽きることのない泉のように、「本音」が溢れ出てくることになった。いや、本音ではなく、「怒り」が溢れ出たのだ。怒りに裏打ちされた感情の吐露だからこそ、「アホ、ボケ、カス」と口汚い罵りとなってしまうのだろう。

 これでは、せっかく手にしたSNSという自分を発信するツールを使いこなしていることにはならない。相手の人格を否定するような発言は、たとえ相手が巨悪であったとしてもやってはいけない。相手が巨悪であればこそ、事実を積み重ね、その事実の中から相手の悪の本質を描き出し、そこを徹底的に追及するのでなくては、巨悪を倒すことはできない。もっとも、単なる悪口くらいでは腹も立てないくらいの悪が大勢いるから、SNS上で罵詈雑言を浴びてもびくともしないのだろうけどね。

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