安倍内閣の「高齢社会対策大綱」が打ち出した年金受給開始の先送りの話でした。記事によると70歳以降に年金受給時期を延期したら受給額を増やせるという選択肢を用意するということのようです。確かに、元気な高齢者が増え、人生100年時代・・・と言われたりするわけで、私も、「生涯現役」「生涯青春」が座右の銘というか、私のライフ・スタイルとでもいえるようなものなので、働けるうちは仕事をしたいと思っています。私は、年齢を理由に何かを制限されたり、年齢を理由に自分で自分の限界を決めたり、そういうことが嫌いなんです。
でも、そういう人ばかりではないわけで、定年まで働いたら、余生をゆっくり楽しみたいとか、あちらこちらを旅してまわりたいとか、好きな趣味に打ち込みたいとか、いろんな選択肢が用意されなければいけないわけです。30%以上が貯蓄ゼロと言われる時代です。日本国民の中に貧困が広がっているのは間違いないんですよ。それでも世の中に貢献し定年を迎えたら、100年安心の年金制度が待っているとみんな思っているわけです。
それなのに年金受給開始時期を先送りされたら、もう否が応でも働かなければならないということです。食うに困って働くことを選択せざるを得ない状況を作ろうちうことですね。
経団連は「高齢者などの労働参加を促していけば、労働力人口の減少を最低限に抑え、潜在成長率へのマイナスインパクトも最小限にとどめることが可能」「高齢者については社会保障制度の支えてに回ってもらう」などと言っています。
政府にとっても、高齢者を働かせれば低年金に起因する生活保護費の増加を抑制でき、社会保障費を負担する人を増やせるわけで、政府・財界に都合のいい仕組みづくりというわけです。
軍事費に5兆円を超える国家財政をつぎ込みアメリカから武器を買い、リニア新幹線やダム開発などの無駄な公共事業で財界にもうけさせる、そんな今の国の財政の在り方を見直せば、国民の生涯賃金奴隷化計画などといったものを持ち出さなくても良いわけです。
人生100年時代、生涯賃金奴隷なんざまっぴらでえぃ!!
わたしは、そう叫びたい思いに駆られながらこの記事を読み終えたのでした。
2018年3月27日付 しんぶん赤旗 |
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