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2018年4月24日火曜日

介護保険の生活援助

 安倍政権は10月からヘルパーが高齢者宅を訪問し、調理や掃除を行う介護保険の生活援助を、一定回数以上利用する場合、ケアマネに市区町村への届け出を義務付けようとしています。明らかに利用制限を狙ったもので、具体化されれば、生活援助を利用する高齢者に大きな影響が出ることは明らかです。

 昨年11月厚労省が公表した生活援助を月90回以上利用している事例の自治体調査によると、その8割は認知症の利用者で、7割は独居でした。買い物に始まって3食の調理、配膳・下膳、服薬確認、掃除、洗濯など生活援助が在宅生活を支えていることがはっきりわかります。自治体は96%の事例を「適切またはやむを得ないサービス利用」と判断していました。この時点で、利用制限を求める根拠は完全に崩れています。
 それにもかかわらず押し切ろうとしている背景には、何が何でも介護給付費を抑えようとする政府の狙いがあります。財政当局の言いなりになった実態に合わない介護保険の改悪だということができます。

 生活援助の平均利用回数にもとづく統計処理上の数字で、届け出基準を決めようとしていますが、特に認知症の場合、個別的な支援が大切で同じ要介護度であってもサービスの必要性は一人ひとり異なります。そのためケアマネがしっかりアセスメントしてケアプランを立てているわけです。それを一律の基準で届け出させること自体、介護保険の趣旨とは相容れないものです。
 しかもケアマネが届け出たケアプランは「地域ケア会議」で検証するとしていますが、ヘルパーも利用者も家族もいない中で検証され、利用制限ということになればケアマネと利用者・家族との信頼関係は損なわれてしまいます。

 利用制限につながる、ケアプラン上の生活援助の利用回数届け出ルールは導入するべきではありません。

2018年4月16日付 しんぶん赤旗
同 しんぶん赤旗


2018年4月23日月曜日

生活保護費削減

 「ただ死んでいないだけの生活になってしまう」…政府が狙う生活保護費削減への不安をこう語るAさんの暮らしぶりは慎ましやかだ。風呂は使わず何日かに一度のシャワー、月に1度の生活保護の利用者や支援者が交流する場に参加することを楽しみに、病気を抱えて療養生活を送っている。Aさんは「保護費が減らされれば、もう削れるのは人と会うための費用くらい。ひたすら節約し命をつなぐだけの生活になってしまう。削減は止めてほしい。」と訴える。

 安倍政権の生活保護費削減計画は、一般低所得世帯の消費支出との比較に基づき、10月から日常生活に充てる生活扶助費を最大5%引き下げ、総額210億円を削減するもの。日弁連貧困問題対策本部の坂田弁護士は、「憲法が否定する劣等処遇の考え方によるものだ。」と批判する。
 劣等処遇とは19Cイギリスの貧困者救済制度で原則とされた救済する人の生活は最下層の労働者以下とするという差別的な考え方で、救済から遠ざけようとするものだ。日本国憲法は第25条で、全ての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有し、国はあらゆる部面でその権利を保障する義務があるとしている。この25条に立ち返り生活保護制度が健康で文化的な生活を保障する仕組みとして機能するよう改善していくことこそが求められている。
2018年4月13日付 しんぶん赤旗

介護事業倒産過去最多

 新聞報道によると、2017年度の老人福祉・介護事業の倒産が介護保険法施行以降で最多の115件に達したことがわかったという。

◆倒産件数 115件(前年度比7.4%増)
・倒産業種ベスト3
 1位 訪問介護事業(47件)
 2位 通所・短期入所事業(44件)
 3位 有料老人ホーム(9件)
・地域別
 1位 関東(39件)
 2位 近畿(22件)
 3位 中部(17件)

◆負債総額 147億4100万円( 同 38.7%増)
 ※負債総額10億円超の大型倒産が4件あり、負債額の大幅増加につながった。
 ※全体では負債1億円未満の倒産が93件で小規模事業者の倒産が大半を占める。

 2015年の介護報酬改定は、2.27%の報酬引き下げが行われており、処遇改善加算を除けば実質約4.5%の大幅引き下げとなっている。その介護報酬大幅引き下げが倒産件数の増加の最大の要因といって良い。

2018年4月13日付 しんぶん赤旗